【河内元副市長問題とは?】 その1、経緯 

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日野市議会議員の【奥野 りん子】です。

「日野市の元副市長・河内久男氏の違法な雇用」に関する現段階の考察、その1

 

【 河内氏の略歴を基軸とした経緯 】

 

2009年(H21年)

○河内久男氏は、5月末に副市長を退任し、6月1日より「経営専門監」に就任。6月議会にて、非常勤特別職の中に、「病院経営専門監」を追加する条例改正が議決されており、「条例に基づく雇用」である。

2011年(H23年)

○経営専門監の2年間の任期が満了する同年6月に、要綱が改正され、任期が年度末まで延長された。河内氏は、2012年の3月末に同職を退任。(要綱は、議決を経ずに、勝手に変更可できる。)

 2012年(H24年)

4月より 河内氏は、「院長相談役」に就任。週3日勤務の臨時職員としてスタートした。(月給28万円 日額換算=1万8700円 )

○「相談役として迎えたいという院長の要望に基づき、河内氏を臨時職員として雇用した。」「臨時職員の雇用の決裁権は院長にあるため、問題はない。」と市は説明。しかし、「条例に無い役職」を、勝手に制定して契約する権限は、院長にも職員課にも無い。さらに、明確な賃金表の定めも無く、給与条例主義にも反している。 →「地方自治法違反」 「地方公務員法違反」にあたる。

5月より 川辺堀之内区画整理組合の理事長相談役に就任。 →地方公務員法の「兼業禁止規定」に違反

 2013年(H25年)

4月より

○日野市長が、馬場弘通氏から大坪冬彦氏に交代。(大坪氏は、河内氏の元部下にあたる。)

○区画整理組合の支出に、「業務推進のための業務」が登場。←組合が開示した「河内氏と契約した委託業務」(資料1)の内容から、河内氏と交された委託契約はこの業務であることは間違いないと、推察される。 →資料① 「河内氏と組合が交した委託業務契約」

10月より 院長相談役の月給が34万2千円に。(突如、6万2000円のアップ。日額換算=2万2800円) 

臨時職員としての業務内容がどのように変わったのか、かつ、昇給の理由については不明。

2014年(H26年)

○4月1日 院長相談役の月給が36万円に。(さらに、1万8000円のアップ。日額換算=2万4000円 )

臨時職員としての業務内容は変わらず、昇給の理由は不明。

○4月1日 「区画整理組合助成要綱」が変更される。→資料② 「区画整理組合助成要綱」の変更点

「道路の築造について、幅6メートル以下も、支援の対象とする。」

(川辺堀之内区画整理事業は、この年に、ピークを迎える。)

2016年(H28年)

○10月より

院長相談役の勤務が、週5日フルタイムに変更され月給が55万円になる。 日額換算=2万5000円 昇給の理由は不明。

○12月1日

「区画整理組合助成要綱」が、さらに変更される。

「整地、擁壁の造成も支援の対象とする。」という項目が加わる。

2019年(R1年)

○3月議会・一般質問

奥野倫子・有賀精一は、「河内氏の雇用の違法性」をテーマに質した。かつ、市への資料請求によって、「河内氏本人から、市に、月100時間を越える残業代が申請されていた事」資料3が判明する。

資料③ 「月100時間の残業代請求」

○3月議会・区画整理特別会計予算

奥野倫子・有賀精一の資料請求によって「河内氏は、区画整理組合から、29年度の委託料として2076万円もらっていた」事が判明する。 ←地方公務員法違反

○3月議会・動議が否決

奥野、有賀の市議二人で、河内氏の違法な雇用をめぐり、「百条委員会の設置を求める動議」を日野市議会に提案。

しかし、賛成=奥野・有賀 反対=自民、公明、共産、維新、立民、ネット、島谷(連合)、秋山(連合)、新井で否決された。

(日野市が、2018年度末(=3月末)を持って、河内氏との契約を更新しなかった事により、2019年度から地方公務員では無くなった当人に対して、議会での証言を求めたり、違法取得に当たる賃金の返還を請求したりがやり難くなった事を鑑みれば、百条に反対し、解明を遅らせた議員の功罪は大きい。)

○6月議会・一般質問  奥野・有賀の資料請求によって、河内氏が、病院勤務中に区画整理組合の会議に出席し、その中抜けしていた時間分も、「時間外労働」請求をしていたことを突き止める。(詐欺罪の疑い) →資料④ 「重複請求の実態」

○6月議会・決議が可決

「河内氏の市立病院内におけるハラスメントの関与、並びに、区画整理組合兼業問題について、市長に解明を求める決議」が、全会派一致で可決。現在、二つの第三者委員会を設置して調査中であり、2019年度中に、報告書を出すことを予定している。

 

資料、1 「組合が河内氏と契約した委託業務」の内容

○以下は、奥野の資料請求に基づき、日野市が川辺堀之内区画整理組合から得た回答(回答日31年3月25日)

 

1、河内氏と組合との委託契約内容

・事業計画の進行管理に関する助言・提言

・事業校庭の点検と報告

・事業の状況把握と権利者協議に関する助言・提言

・株式会社日野企業公社の業務に関する指導・助言

・保留地販売に関する助言・提言

・理事会及び理事協議会への出席

・事務事業及び金銭出納の点検と報告 等

2、報酬について

同組合との平成29年度委託額は、20、762、198円

3、委託契約期間について

・平成24年5月1日から区画整理事業の完了まで

(補足説明)

○報酬額が端数となっているのは、「出来高に対する

パーセンテージが決められているから」とのこと。

○当初、事業完了は30年度だったが、既に5回も計画変更が

為された上、32年度まで延長された。黒字隠しのための

後始末の期間として、延長された模様。

 

資料、2 日野市区画整理組合助成要綱の変更点

助成対象を、赤字の通り、優遇改正。

1、都市計画施設 =用地費、築造費

2、公園 法の基準以上確保した場合は、越えた部分の築造費

3、区画街路 全額 ←6メートル以下でも対象に変更(26年度)

4、調査設計費 全額

5、宅地の造成、整地費、擁壁の築造費 全額 ←項目を追加(28年度)

 

資料、3 「河内氏本人から、月100時間を越えて、市に申請されていた残業代 →写真添付

資料、4 中抜けしていた時間分を「時間外労働」請求していた実態 →写真添付

 

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【河内元副市長問題とは?】 その2、本人の雇用形態の異常

【河内元副市長問題とは?】 その3、区画整理組合に兼業

【河内元副市長問題とは?】 その4、解明すべきお金の流れ(区画整理)

【河内元副市長問題とは?】 その5、企業公社の元市職員が関与?

【河内元副市長問題とは?】 その6 市立病院のドンとなっていった経緯