日野市の第四幼稚園についての子育て中のお母さんたちの嘆願

市民こそが主人公
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日野市議会議員の【奥野 りん子】です。

日野市議会では、子育て中のお母さんたちが、誰の力も借りずに議会に請願を出すという、珍しい現象が起きています。
自民党政権の「公立潰し政策」により、東京26市の公立幼稚園は、既に、日野市の三園しか残っていません。
日野市は、次の廃園対象を、保護者の意見も聞かずに、第四幼稚園に定めようとしたため、お母さんたちが立ち上がったのです。
議会初日に、子連れのお母さんたちが、ゾロゾロ押しかけて来たので、全議員が、この集団は何だ?とばかりに、驚きました。
公立潰しは、日野市議会与党の共通政策悲願ですから、委員会において、早々と否決される恐れがありました。
そこで私の方から、共産党含め各方面に対して「継続審議にしてはどうか?」と、働きかけました。
そして迎えた委員会の朝、お母さんたちは、「なぜ、四幼を残して欲しいのか?」について、一人一人の声をまとめて、各議員に配布なさいました。
「発達障害や発達遅延があって、民間幼稚園から断られた子どもを救ってくれたのが公立幼稚園なのに、その公立が無くなってしまえば、うちの子のようなお子さんたちは、今後、どこに行けばよいのでしょうか?」
「第四幼稚園が無くなれば、市内の東側半分には、民間幼稚園が二〜三園あるだけとなってしまいます。
二園は宗教系なので選択外として、もう一園がいっぱいだったりすると、遠くの民間園までバス通園するしかありませんが、こだわりが強い子は、母親から離れてバスに乗るなんて、できません。
運転免許が無いので、毎日チャリンコで通う事になりますが、とても無理です。」
といった切実な内容ばかりでした。
その声が、各議員の心に響いたようで、なんと、委員会において、全議員が、継続審議を主張するに至りました。
自民党までが、即、反対できないくらいの切実な問題だという事になります。
教育委員会は、慌てて、彼女たちのお子さんが卒園するまで 閉園はしないと、態度を変えましたが、彼女たちは、首を縦に降りませんでした。
なぜなら、自分たち親子の苦しみを、他のどの子にも、どの母親にも、味わって欲しくはないからです。
涙が出ます。
三年前に 第五幼稚園が廃止された時は、「日野市の財政が厳しいのであれば 仕方がない」という空気が蔓延していて、地域からの反対運動は、起きませんでした。
その時、廃園に反対したのは、私と共産党だけで、共産党が市長候補に担いだ有賀市議でさえ、公立潰しには一貫して賛成しています。なので、本当に厳しい戦いが予想されました。
しかし、彼女たちは、その逆風に負けてはいません。なんと、週末ごとに、高幡不動駅で署名を集め、たった二週間で、その数は、4000筆を超えたとの事。
何しろ、お子さんを抱えていますから、何とか動けているのは10人もいないのではないかと思いますが、委員会における「全会派が継続審議を主張」という結果は、彼女たちが、自らの力で、逆風を跳ね返した奇跡だと思います。
三月議会には、何としても採択されるよう頑張っている彼女たちを、励まし、応援したいです。
(幼稚園については、52分頃~です。)