1、川辺堀之内区画整理事業と「私物化疑惑」の概要【2人の元副市長(河内氏・堀之内氏)による川辺堀之内区画整理事業の「私物化」の解明】

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日野市議会議員の【奥野 りん子】です。

1、川辺堀之内区画整理事業と「私物化疑惑」の概要

川辺堀之内の区画整理事業は、18,7ヘクタールという小さな区域内に、日野市主導で設立した日野市川辺堀之内土地区画整理組合(以下、区画整理組合)の施工する事業である。その使命は、①事業計画区域内に良好な生活道路、公園等の公共施設を整備すること、②日野都市計画道路3・3・2号線(国道20号日野バイパス延伸)の計画線上にある住宅を移転させ用地空けをすること、③道路築造や移転補償費用を捻出するために保留地をつくって売ること、である。この地域は、もともとほとんどが農地で、保留地はいくらでも確保できるという好条件にあり、移転が必要な住宅は約90戸と少なく、そのほとんどが国道予定地上にあるため移転費用は国費である公共施設管理者負担金(公管金)で賄える見込みだった。

つまり、この条件の良い事業は、余剰金が出ることが確実、即ち、初めから黒字で終わることが見通せた事業である。2人の元副市長(河内氏、堀之内氏)にかけられた嫌疑は、その元職の肩書を利用して区画整理組合に介入し、その莫大な黒字を自らの懐に流し入れた疑惑であり、まさに区画整理事業の私物化そのものである。

平成22年度当初の計画では、総事業費は67億800万円で、収入源として国費である公共施設管理者負担金(公管金);28億1,100万円、日野市の助成金;6億9,400円、保留地処分金;28億1,100万円を計上していた。しかし、その後に公管金が32億1,691万円と確定したことにより、この4億円の増収をきっかけとした事業計画の変更が行われ、これを皮切りにその後も3度にわたる計画変更を経て、事業費は増えていった。当初は26.790平米であった保留地は、27,776平米に拡大され、保留地処分金も13億7,900万円増の41億9,000万円に増額。日野市の助成金も7,600万円ほど増額され、総事業費は約11億円増の78億9,800万円に膨れ上がった。

ところが当初計画されていた事業に加えて、新たに11億円も注ぎ込むだけの事業が、この狭い地域内に存在するとも思えない。この11億円を、どうすれば余すことなく自らの懐に吸収できるか、河内氏はさぞ頭を悩ましたに違いない。

実は、河内氏は自身の住んでいる多摩市でも、地主として理事者となり区画整理理組合に関わった経験を持つ。この時にも事業を利用して私腹を肥やした疑いがあると、当時この事業に関わった多摩市民から、私の元に悲痛な声が届いている。その内容を抜粋すると、「組合員はみんな農家で、区画整理とは何なのか誰も知らなかったので、日野市職員として区画整理の専門だという河内氏に任せておけば大丈夫と思っていた。ところが、蓋を開けてみたら、河内氏とM氏という二人の組合理事(地元の有力者)の下に利益誘導が行われる一方で、不公平な目にあっている人間が大勢いた。しかし、被害を証明しようにも、多摩市が証拠の資料を燃やしてしまい、泣き寝入りするしかなくて苦しんでいる。どうか、日野市ではしっかりと検証を行い、奪われた財産を取り返してあげて欲しい」との驚くべき内容だった。これが事実だとすれば、多摩市で「農地における組合施工の区画整理事業の旨み」を知った河内氏は、全く同じ条件の川辺堀之内でも同じストーリーが描けると見越して、初めから介入する気で組合を立ち上げさせたのではないだろうか。

川辺堀之内の区画整理組合も、多摩市と同じく高齢な理事者ばかりで、そもそも区画整理の知識が無いからこそ、元副市長の手腕を必要としたわけである。しかし、市長がこの問題の解明のために調査を付託した第三者委員会(注1)も指摘しているように、河内氏が肝心な点に関しては丁寧な説明を省き、理事者全員の共通認識とせずに、会計を私物化してきたことは、元副市長という肩書に全幅の信頼を寄せている地権者や市民を、見事なまでに裏切る行為である。私は疑惑発覚後に区画整理組合の理事長に直接お話を伺いに行ったが、理事長は東京都の1回目の監査時点においても、疑惑の焦点が、河内氏の「高額な報酬」に止まらず、区画整理組合の会計全体が食い物にされた点である事を、全くご存じなかった。

令和元年3月に、私と同僚議員の有賀氏が「河内氏の違法兼業問題(注2)」を告発して以降、令和2年の現在に至るまで、助成金の予算執行は停止されている。とはいえ、日野市の助成金が既に3億6200万円も投入されている以上、早急な真相解明は、日野市と日野市議会の責務である。

その最大の焦点は、「区画整理組合の会計からどれだけの金額が河内氏、堀之内氏の懐に還流したのかをきちんと解明し、組合員にお返しすること」「投入された市民の血税が適切な額であったのかを解明し、一般会計に戻すこと(つまり、市民にお返しすること)」に絞られる。奪われた市民の財産を取り戻すために、大坪市長がイニシャチブを発揮できるかどうか、この問題の解決は、市長の双肩にかかっている。

 

(注1)第三者委員会:令和元年第二回日野市議会定例会における「日野市元副市長の日野市立病院と川辺堀之内土地区画整理組合の兼業による二重報酬受取の徹底解明及び日野市立病院のハラスメントの原因究明を求める決議」に対する調査のため設置された第三者委員会で、調査報告書が日野市のホームページに掲載されている。生々しい実態が報告されています。こちらもぜひ、お読みください。

(注2)「河内氏の違法兼業問題」:日野市元副市長である河内氏が、日野市立病院の院長相談役として臨時職員で雇用されながら、市からの助成金を受けている土地区画整理組合の理事長相談役を兼務し、双方から報酬を受け取っていた問題。公務員の兼業を禁じている地方公務員法への抵触、双方での勤務時間の重複により二重に報酬を得ていたことが明らかとなっている。

 

続きはこちら) → 2、二人の元副市長の動向をベースにした経緯

 

 

【2人の元副市長(河内氏・堀之内氏)による川辺堀之内区画整理事業の「私物化」の解明】

1.川辺堀之内区画整理事業と「私物化疑惑」の概要

2、二人の元副市長の動向をベースにした経緯

3、組合の総会議事録をベースにした経緯

4、会計の中身の問題点について